先日、神奈川県は横須賀にて出張撮影のご依頼を頂いたのですが、
偶然にも2日間連日で横須賀出張だったんです。
僕の住んでいる場所から車で行くと、渋滞時には約3時間かかるんです。
往復6時間。
しかもこの2日間の前は横浜での撮影が2日間続いていました。
連日の長時間運転で疲れが出て撮影に支障がでるとまずいと思い、
横浜は関内で1泊する事にしました。
「現地で1泊」
この時点で旅気分になってしまったのが既に支障ではないかと思いましたが
お安いビジネスホテルを予約してレッツゴーしました☆
1日目の横須賀芸術劇場でのクラシックバレエの撮影が終わり、
その後、関内へ移動してビジネスホテルにチェックイン。
すでに時間は夜10時近し。
早く何か食べよう。
ビールをグビッといこう。
てことで近くにあった居酒屋さんに突撃!
慣れない街で一人呑み。
まったくもって旅気分である。
一人呑みなんて何年ぶりだろーか。
若い頃は文庫本を片手にフラッと行ってたなぁ。
あ、思い出した。
ある日、目を閉じて本棚から「えいやっ」と取り出して持っていったのは、
「青春デンデケデケデケ」芦原 すなお (著)。
笑えて泣ける青春バンド小説の金字塔である。
高校進学をひかえた四国の田舎に住む15歳の主人公の少年が、
ラジオから流れてきたベンチャーズの「でんでけでけでけ~」という
電気ギターのトレモロ・グリッサンド奏法のフレーズにいかれてしまい、
「やーっぱりロックでなけらいかん!」
という事でバンドを組もうと決心。
なんとかメンバーを集めたが、肝心の楽器がないために夏休みをバイトにあて、
やっとの思いで機材を購入。
その後も四苦八苦しながら少年たちは初ステージへ向けて練習に明け暮れる。
いやはや、自分の若い頃と重ねてしまい、
普通の気持ちでは読む事ができず、何度と泣けてしまった。
特に好きなくだりがある。
やっとの思いで手に入れたピカピカのドラムセットを、
バンドのメンバーが正座をして眺める。
一人のメンバーがポロポロと泣きながら
「これ、叩いてもええんやろか。
なんか叩くの悪い気がするんじゃ。」
と、つぶやく。
それに対して主人公は
「真心こめて叩くならええんとちがうか」
と答える。
な、
泣かせるじゃねーかっ。
そう、まさに居酒屋で本を読みながら
ホロホロと泣く若き日の後藤だったのでした。
あー、そんなこともあったっけねー。
……。
「あ、すみません、
鶏白湯ラーメン1つね」
思い出に慕っていたらお腹が空いたので注文しちゃいました。
これ、美味しかったなー♪
やはり旅は良い。
あ、いや、仕事です。